どのような症状があった場合に心療内科を受診すればいいのでしょうか。仮に自傷行為や他者への暴力、栄養失調など、本人や他者の命が危険に晒されるような症状がある場合はすぐにでも受診する必要があります。
元気がなくなり気分が落ち込むことは誰にでもあります。気分が落ち込んだからといって心の病気というわけではありませんが、「仕事や家事などやらなければならないことに対する気力が湧かない」「趣味やレジャーを楽しめない」「何気ない一言が必要以上に気になったり理由もないのに落ち込んだりする」「神経過敏になり強い緊張感に襲われる」「自分に自信を持てず周囲に対して罪悪感を覚える」「集中力が落ち思考力が働かない」「人目が気になり強い恐怖感を覚える」などの状態が2週間程度続く場合は心療内科への受診をおすすめします。
食事は生命の維持に欠かせないものなので特に注意が必要です。例えば1ヵ月のうちに体重が5%増減したり、満足に食事が摂れない影響で生理が止まったりした場合は速やかに受診することをおすすめします。また、「食欲が低下して少食になった」「周囲からすすめられなければ食欲が湧かない」「以前のように食事を美味しいと思わなくなった」「大量に食べてしまったり甘いものばかり食べてしまったりする」といった症状が2週間程度続く場合も注意してください。
ちょっとした睡眠の乱れは誰でも起こり得るものです。しかし、満足のいく睡眠ができない状態が続く場合は注意が必要です。「眠ろうとしても眠れない状態が30分以上続く」「頻繁に目が覚める」「いつもより2時間以上早く目が覚める」「些細な物音や光で目が覚める」「起きている間も常に眠い」「一日中ずっと眠ってしまうことがある」などの症状がある場合は心療内科を受診しましょう。
人間の身体は自律神経系・内分泌系・免疫系の3つの系が互いに作用しバランスを保ちながら健康を維持しています。しかし、ストレスによってそのバランスが崩れることで身体的な症状が生じます。「以前より疲れやすくなった」「頻繁に動悸・息切れ・めまいがする」「頭痛・肩こり」「電車などの狭いスペースにいたり人前に出たりすると強い緊張感や吐き気を覚える」「性欲が湧かなくなった」などの症状がある場合はストレスが原因かもしれません。
うつ病の初期症状では上記で挙げた症状が同時に出ます。本人にとって辛い状態ではありますが、何とか日常生活を続けられているケースも少なくないので、そのまま放置して悪化してしまう可能性もあります。十分に食事が摂れず上手く眠れない状態が続くのであれば、早めに受診することをおすすめします。